道端の光景
ある昼下がりの事
信号待ちをしていると、小学校低学年の女の子が自転車に乗って現れた。
僕のすぐ横で斜めに止まり、一生懸命に自転車の向きを通りと並行する様に直している。
あ、大したものだなぁ!
大人でも気にしない、歩道や安全に配慮している!
信号が変わり、先に歩いて行くと、その女の子がゆっくりと抜いて行く。
それからも速度を変えず、道の左端を進み、次の角で一時停止し、やはり左向こう端へ右折して視界から走り去った。
こんな小さな子供が、大人もやらない模範行動を実践しているなんて…
駅への道を歩いて行くと、やはり、いつも通りの人・人・人…
違法駐車の列、暴走自転車…
歩道が土曜日の通行人で塞がれ、通常歩行が出来ない。
自分の目の前の男性が、道端に避けて携帯電話に出ていた!
あ、ちゃんと脇に避けてくれるのか、と感心してしまう。当然の事なのに、感心してしまう…
なんの気ない、当たり前の行為に感心するほど、世の中は荒んでしまった!
こんな道端の光景に感心できる心を、僕は持ち続けていたい。そう思った。